東京タレントナビ - タレコラ

Dr.片山晴子 RSS Feed

金曜日

Dr.片山晴子

高校野球取材や大食い番組等のメディア出演を行う東京大学医学部医学科卒の脳神経外科認定専門医の医学博士。ドイツ在住。
2008/08/08

Eating Beauty!! 三宅智子のハラの中(4)

今や大食いアイドルとして大活躍中のタレント・三宅智子さんは、2007年春の「元祖!大食い王決定戦」(TV東京)での準優勝以降、芸能界のキャリアを確実に積んできているようです。手にする雑誌のグラビアでは彼女の美しいポーズが、テレビのバラエティ番組では数人分の料理にパクパクと箸を進める大食いリポーター姿が、彼女の健在ぶりと多忙ぶりを語りかけてきます。昨年会った時は「歌と踊りのレッスンも再開した」とうれしそうに語っていた彼女のこと、今後ますます仕事の幅を広げていくことが予想されます。

ただ、私から見たら、彼女に1番向いている仕事、本当にやって欲しい仕事は、実は演劇・・・つまり女優業です。

前回のコラムで、彼女が大食い界では稀有と言っても良い「性善説の人」である点について述べました。そして、彼女の凄い点は、例え人に裏切られても、決して性善説を止めようとしない点にあるということにも触れました。

性善説を貫くということは、あらゆる感情をハラに納めるということとでもあります。これまで、彼女が感情を吐き出すシーンには、なかなかお目にかかれずにここまで来ました。いつ見ても彼女は、赤の他人が吐き出す怒りや憎しみ、歓喜や哀しみ、その他諸々のあらゆる感情を、まるで大食い競技で目の前から食べ物が胃の中に消えていくように、ハラに納めてしまいます。そして、何事も無かったかのように、全てを赦して性善説を続けるのです。その間、自分自身の感情は一体どのようにしてハラの片隅に押し込んでいるのでしょうか。彼女のハラに充満しているのは、いつも食べ物ばかりとは限らないのです。

三宅智子さんより、たくさん食べ物をハラに納めることができる大食い選手はたくさんいます。しかし、あらゆる人間感情をハラに納めて爆発せずに耐える「感情の大食い大会」、ないし「ストレス容量日本一決定戦」のような大会があるとしたら、三宅さんを超える人は、そう簡単には現れないでしょう。一流のスポーツ選手でも、この資質を備える人物はそう多くはいないと思います。まあ、私だったらとっくに卓袱台ひっくり返しているでしょうが・・・。

彼女の「ハラの中」の引き出しは実に豊富だと思われます。彼女は、「他者に対する共感力」もまた、人一倍強いからです。そんなハラの中のマグマを、「演技」「芝居」といった形で彼女に思いっきり表現してもらいたい・・・そして、それを「女優魂」という形で昇華していってほしい・・・多分、他の大食い選手たちもまた、私と同じ意見なのではないかと思います。

あれだけ美しい人がなぜ大食いするのか・・・初対面の時から気にかかっていた疑問も、今なら答えられるような気がします。いろんな大食い選手の祈りの先に、タレント・三宅智子の活躍がある・・・そのことを、彼女自身にも、彼女を支えるたくさんの人々にも、是非理解していただきたいと思います。