驚異の新人快進撃!本選編~元祖!大食い王決定戦in Hawaii(5)
2008年3月30日放送の「元祖!大食い王決定戦 女王戦in Hawaii」(TV 東京)に出場した新人たちの戦いぶりは、おそらくスタッフの予想や期待を上回るものだったと思います。その中でも特筆すべき彼女たちの特徴といえば、そのあきらめの悪さではないかと思います。
1回戦の「デニッシュ45分勝負」での一番の見所は、福岡から出場した新人選覇者・古川淳美さんの土壇場での精神力でした。残り3分の時点でデニッシュ丸1個分の劣勢を追いかけていた彼女は、終了直前のラスト数秒、いきなり大口を開けて、目の前の大きな塊を丸ごと口の中に押し込んだのです。デニッシュはシュークリームのように空気を多く含んだお菓子です。口に押し込めば、一応はエアバッグのように縮んではいきます。しかし、シュークリームと 大きく違うのは、このデニッシュは皮の部分がとても硬いということです。ま るでプラスチックナイフを数本まとめて口に押し込んだ奇術師に匹敵する芸当を、彼女は最後の数秒でやってのけたのです。その代償として、彼女の口の中 は傷だらけになってしまいました。ノドの奥から血まで流しながら、彼女は劣勢を跳ね返し、「同着で全員2回戦進出」というラインに一気に漕ぎつけたのです。デニッシュの硬さをも凌駕してしまった九州女性の度胸と根性は、観客の心に強いインパクトと感動を残しました。
日本からハワイへ渡る間に、新人は4人から2人に減ってしまいましたが、 この2人、宮西亜紗美さんと佐藤ひとみさんもまた、あきらめの悪い人々でした。従来よりも5分長い設定となった準決勝「リブアイステーキ50分勝負」で、宮西亜佐美さんは同皿数による計量により、僅差でギャル曽根さんを破りました。その計量結果を聞いた瞬間に彼女の口から咄嗟に出た「ヤッタ!」 という一言は、この番組の重要なポイントであり、番組最大のハイライトシーンでもありました。また、佐藤ひとみさんは、この延長された5分で猛烈に追 い上げたものの、一皿差で決勝進出を逃し、大粒の涙を流しておりました。「これが60分勝負だったら分からなかった」と司会者もスタッフも口を揃えてお り、彼女もまた、スタッフのうれしい誤算の1人となりました。
この準決勝終了後にも、実は小さいハプニングがありました。ギャル曽根敗退という衝撃的結末で試合は終了し、しばしの沈黙の後に、スタッフが「選手、トイレ行っていいよ」と叫んだ時のことです。何と、選手が「行きません!」 ときっぱり断言したのです。
スタッフも私も観客も、その意味が分かるのには多少の時間がかかりました。 この番組では通常、試合終了の後には必ず最後に、食べた料理の皿を積み上げた横で選手がカメラ目線でポーズをとるシーンを撮影します。しかし、この時のギャル曽根敗退の衝撃はあまりに重い余韻となって現場に残っていました。 そこで、まだ撮影が残っているのではないかと間接的に指摘したのが、先ほどの選手からの発言だったのです。これを以てスタッフが動揺していたと解釈するのは極論のように思うものの、この場面に関しては、少なくとも選手の方が 冷静だったと考えて間違いなさそうです。
かくして決勝進出は、菅原初代、正司優子の好敵手2人に、新人・宮西亜紗美が食い込むというフレッシュな顔ぶれになりました。来週は、その決勝について触れてみたいと思います。





