理論派女帝・菅原初代の計算~元祖!大食い王決定戦in Hawaii(1)
2008年3月30日オンエアの「元祖!大食い王決定戦 女王戦in Hawaii」(TV 東京)は、当コラムが以前取り上げた「大食い界の女帝」こと、菅原初代さんが優勝しました。
1回戦から決勝まで6試合ありますが、2回戦のみ他選手に首位を譲った以外は全試合1位通過という、まさに圧巻の勝ち方でした。制作会社・零クリエイトから届いていた、「今回は菅原さんがパワーアップしている」という事前情報の通りでした。
確かに彼女は元々「理論派大食い」で、大食い競技全般に関して一家言ある人物です。合理的なトレーニングと戦略的な試合運びには全て理論の裏打ちがあり、ジャイアント白田さんの系譜に入る「大食い界の至宝」と言っても言い過ぎではありません。
その彼女が、今大会に関しては圧倒的な勝利を獲りに行っている・・・そのことに私が気づいたのは、大会前日の健康診断の時でした。彼女が診察ブースに入ってきた瞬間、大変驚いたのは、彼女の痩せ方でした。前回健診の時は身長168cm、体重56kg前後の人物が、5kg以上の減量に成功していたのです。
鎖骨や前胸部の肋骨の出ぐあいもさることながら、特に注目したのは、脂肪が取れてペッタンコになった腹部でした。前回診察の時との差に驚きつつ、私は 当然ながら、最初は彼女の健康面を案じて色々と質問しました。そして、その返答の1つ1つがこれまた理論的なのでした。
「腹腔内容量を上げるためには、痩せる必要がある」
「内臓脂肪が落ちることも重要だけど、腹壁の脂肪が取れることで、(腹の)皮膚の伸びがさらに良くなった」
滔々と披露されるスガワラ理論は止まるところを知らず、これだけで一冊の 本が書けそうです。さらに幸運なことに、私はハワイへ移動する飛行機の席が彼女の隣だったので、彼女のトレーニング方法や減量理論など、貴重なお話をたっぷり拝聴することができ、大食いに関する認識を新たにしました。
そうしてスタートした本番組ロケにおいて、彼女の強さは確かに際立っていました。番組で言うところの「アゴぢから」(歯・咬筋・嚥下力)が元々強い彼女が、今大会では胃の容量も大幅に伸ばし、妙に余裕があったように思います。 言うなれば、スプリントの強い選手がスタミナ面の強化に成功したようなものです。後半バテること無く自分というものを信じることさえ出来れば、 あとは「大食いストラテジスト(戦略家)」としてひたすら計算あるのみです。
ストラテジスト・スガワラは、試合に勝つための計算には長けていましたが、 その彼女にも計算の立たなかったことが1つありました。女帝にも読みきれなかった展開とは一体何だったのか・・・これについては来週のコラムで紹介しましょう。





