2013/10/04
「元祖!大食いオラ決定戦!」…2013年秋の日本国内グルメ旅の巻
先日、『元祖!大食い王決定戦』(TV東京)の放映があったようです。私は今年からはもう番組には関与していませんが、思えば岩手放送のキャラクターのオラ君が二年半前に我が家に来たのも、この番組がきっかけでした。ということで今週は、今年の秋の一時帰国の際にオラ君が日本国内で食べた美味しいもののトップスリーをご紹介したいと思います。その名も『元祖!大食いオラ決定戦!』と題し、オラ君のグルメの旅を振り返ってみましょう。
1.) オラは「豚玉」の大ファン!岩手にも縁のある「元祖へんくつや総本店」にて味わう絶品の広島焼き
「元祖へんくつや」とは、今年の初夏に広島で仕事した際に立ち寄ったお好み焼き屋さんです。広島市の繁華街のど真ん中にあるこのお店は、野球関係者の間では特に有名で、それも阪神の選手がご贔屓にしていることで知られていることから、この日にマツダスタジアムで行われた阪神-広島戦の観戦帰りと思われる大阪からやってきた縦縞のトラキチ軍団が店内に溢れんばかりにひしめいておりました。そんな中、ふと店内に貼ってあった新聞の切り抜きを見ると、このお店は「岩手」とも深いつながりがあるらしいことが判明!十数年前のおかみさんの東北一人旅をきっかけに、同店に東北の駅伝関係者が来店しはじめたこと、その中でも特に交流の深い岩手の駅伝関係者とのエピソード、さらにはサッカーや平和祈念式典で来広する宮城や岩手の高校生へのおもてなし…。そのご縁もあってか、オラ君がIBC岩手放送のキャラクターであることを知ったおかみさんの喜びようは、それはもう大変なものでした。
「あたしもね~、岩手とはそれはもう切っても切れない縁があるのよ~!」と語るおかみさんに、それはもう大変可愛がっていただき、オラ君の顔も実に幸せそうです。また広島に行っておかみさんと語りながら広島焼きを味わう機会があることを、オラは今も心から待ち望んでおります。
元祖へんくつや 本店 ホットペッパー
http://www.hotpepper.jp/strJ000111623/
(ANAのグルメマイルも貯まります)
2) JICA関西食堂で世界を味わおう!月替わりエスニック料理「ベトナム風つけ麺」で新発見の味覚
日本国際協力機構(JICA)の中の食堂が一般客にも開放されているということを私が知ったのは、東京・幡ヶ谷の某クリニックで勤務した際のことでした。昼食をどうするかと職員の方に声をかけたら、「これからみんなでJICAに食べにいくのですが、センセイも一緒にどうですか?」と言われ、「じぇじぇじぇ?!」ならぬ「じゃじゃじゃ、ジャイカ??」(笑)と聞き返してしまった私は、当時はまだJICA食堂の凄さを知りませんでした。確かに幡ヶ谷にJICA東京のデッカイ建物があるのは見えましたが、そこでわざわざ食事をするという発想自体が正に想定外だったのです。
その国際協力という職務の性質上、常に世界各国からお客様を迎えているJICAには、世界中のどんなお客様でも利用できるというコンセプトの食堂があります。あなたがヒンズー教だろうが、イスラム教だろうが、ユダヤ教だろうが、どんな戒律にも対応できる準備を整えた食堂など、この日本ではそうそうお目にかかれるものではありません。幡ヶ谷のJICA食堂で私は、常時20種類以上あるという豊富なメニューの中から、確かアフリカのどこか、聞いたことのない国の郷土料理を選びました。トマトをベースにしたその料理自体は大変印象的な美味しさだったのですが、肝心のアフリカに対する知識もその国に対する理解もまるで皆無だった自分に対して、つい食傷気味になってしまうのでした(笑)。
JICA東京館内案内 食堂
http://www.jica.go.jp/tokyo/office/shisetsu/restaurant.html
そのJICA食堂が関西では神戸にあり、私は日本に帰国するたびに機会を見つけては駆けつけています。ここは幡ヶ谷のように世界中の料理を年中アラカルトで取り揃えている訳ではない代わりに、「月替わりエスニック料理」と題して毎月違う国の料理を紹介しているのが特徴です。その月にその国の料理が選ばれる際には、何かその国の記念日などが絡んでいることが多く、月替わりで異国の情報を学べるというのが嬉しい限りです。ちなみに、私が一時帰国してきた今年8月のエスニック料理は「ベトナム風つけ麺」(下写真)で、これは今年が日本ベトナム国交樹立40周年であることと関係しているようです。
こちらは「ブンチャー」というお料理です。東南アジアでは一般的である米麺を、「フォー」のような汁そばのスタイルではなく「つけ麺」のスタイルでいただくという、ハノイの名物料理だそうです。自分の手でちぎった野菜やパクチーがタップリ入り、ナッツやレモン汁で味を調えたという漬け汁は、連日の猛暑で苦しんでいた当時の神戸の人々にとって福音とも言うべき、夏バテにドンピシャリの栄養学的内容です。この酸味とスパイスが効いた漬け汁に「ブン」つまり米麺(ビーフン)をタップリ漬けてすすると、パクチーの香りが広がってきます。さらに付け合わせとして、以前このコラムでも取り上げたことのある「バインセオ」(ベトナム風野菜のお好み焼き)(→宮川俊二さんの「嗚呼!! 涙メシ」に思う…ベトナム料理「バインセオ」は転機の味!)、さらにデザートとして「チェー」(冷やしぜんざい)が添えられているのも、かつての大食いベトナムロケにも同行したオラ君にとっては嬉しい限りでした。同食堂の食事は全て、ドリンク(コーヒー、紅茶、ウーロン茶)飲み放題が無料でついてきます。エスニック料理は700円という手ごろな価格もあり、どの月も自信を持ってオススメできます。
JICA関西食堂
http://www.jica.go.jp/kansai/office/restaurant/
(10月9日が独立51周年ということで、10月のエスニック料理はウガンダ料理だそうです)
3) 名古屋メシなのに「台湾ラーメン」!自慢の黒酢が効いた上海湯包小館「台湾ラーメンセット」の実力
「台湾ラーメン」という名前を聞いたことのある方は多いかと思いますが、このメニューが実は名古屋発祥の正真正銘の「名古屋メシ」であることをご存じの方はそれほど多くないかもしれません。かつて、2012年秋の『元祖!大食い王決定戦』の二回戦は「名古屋メシ7種60分勝負」でしたが、その際の食材としては味噌煮込みうどん、味噌カツ、ひつまぶし、あんかけスパゲッテイ、天むす等が出てきたものの、残念ながら台湾ラーメンの出番はありませんでした。このラーメン、元々は1960年代に名古屋・今池にある「味仙」(みせん)という台湾料理店がまかない用メニューとして独自開発したものが、1980年代の激辛ブームに乗って全国に広まったものでした。もっとも、「みせん」と言われて私が思い出すのは、実はラーメンではなく広島は宮島にあるモンキーセンターだったりするのですが…(あちらは「弥山」と書いて「みせん」と読む)。
さて、つい先月名古屋に出張した際に偶然入ったのが、「上海湯包小館」というレストランでした。ここは、愛知県下に13、東京に3の合計16店舗を展開する中華料理のチェーン店であり、主力商品は上海発祥の点心「小籠湯包」(シャオロンタンパオ)に四川料理「酸辣湯麺」(スーラータンメン)、そして北京ダックだそうです。今回は秋の限定メニューとして「台湾ラーメンセット」があったので、早速注文してみました。
オラ君が右手をタッチしているニラと肉味噌タップリの台湾ラーメン、左手の先には同店名物の小籠湯包、写真右端にはこれまた同店定番スイーツの杏仁豆腐が並び、このセットで1280円です。このお店の台湾ラーメン、今まで食べたどの台湾ラーメンとも異なる、かなりオリジナルな味でした。通常の台湾ラーメンば”唐辛子タップリの激辛”が相場と思っていましたが、ここのお店のは激辛ではなくピリ辛の中に同店自慢のオリジナル黒酢の味がかなり効いているのです。このお店では点心につけるタレも黒酢7対醤油3であり、酸辣湯麺や酢豚にもこの黒酢が使用されています。この黒酢の味には何とも言えない上品さがあり、その独特の食後感はリピーター続出必至という感じでした。
このお店、東京の3店舗は「銀座三丁目店」「西銀座店」「アトレ亀戸店」ですので、東京に行く機会があれば是非また訪れてみたいと思います。
今年の『元祖!大食い王決定戦』の海外ロケがどこだったのかは知りませんが、来年以降は是非とも「台湾」を候補にあげてほしいと、何の縁故もありませんが勝手に強力プッシュしたくなってしまった私とオラ君でありました。
上海湯包小館 店舗案内
http://www.fiverecipe.co.jp/index.html
1.) オラは「豚玉」の大ファン!岩手にも縁のある「元祖へんくつや総本店」にて味わう絶品の広島焼き
「元祖へんくつや」とは、今年の初夏に広島で仕事した際に立ち寄ったお好み焼き屋さんです。広島市の繁華街のど真ん中にあるこのお店は、野球関係者の間では特に有名で、それも阪神の選手がご贔屓にしていることで知られていることから、この日にマツダスタジアムで行われた阪神-広島戦の観戦帰りと思われる大阪からやってきた縦縞のトラキチ軍団が店内に溢れんばかりにひしめいておりました。そんな中、ふと店内に貼ってあった新聞の切り抜きを見ると、このお店は「岩手」とも深いつながりがあるらしいことが判明!十数年前のおかみさんの東北一人旅をきっかけに、同店に東北の駅伝関係者が来店しはじめたこと、その中でも特に交流の深い岩手の駅伝関係者とのエピソード、さらにはサッカーや平和祈念式典で来広する宮城や岩手の高校生へのおもてなし…。そのご縁もあってか、オラ君がIBC岩手放送のキャラクターであることを知ったおかみさんの喜びようは、それはもう大変なものでした。
「あたしもね~、岩手とはそれはもう切っても切れない縁があるのよ~!」と語るおかみさんに、それはもう大変可愛がっていただき、オラ君の顔も実に幸せそうです。また広島に行っておかみさんと語りながら広島焼きを味わう機会があることを、オラは今も心から待ち望んでおります。
元祖へんくつや 本店 ホットペッパー
http://www.hotpepper.jp/strJ000111623/
(ANAのグルメマイルも貯まります)
2) JICA関西食堂で世界を味わおう!月替わりエスニック料理「ベトナム風つけ麺」で新発見の味覚
日本国際協力機構(JICA)の中の食堂が一般客にも開放されているということを私が知ったのは、東京・幡ヶ谷の某クリニックで勤務した際のことでした。昼食をどうするかと職員の方に声をかけたら、「これからみんなでJICAに食べにいくのですが、センセイも一緒にどうですか?」と言われ、「じぇじぇじぇ?!」ならぬ「じゃじゃじゃ、ジャイカ??」(笑)と聞き返してしまった私は、当時はまだJICA食堂の凄さを知りませんでした。確かに幡ヶ谷にJICA東京のデッカイ建物があるのは見えましたが、そこでわざわざ食事をするという発想自体が正に想定外だったのです。
その国際協力という職務の性質上、常に世界各国からお客様を迎えているJICAには、世界中のどんなお客様でも利用できるというコンセプトの食堂があります。あなたがヒンズー教だろうが、イスラム教だろうが、ユダヤ教だろうが、どんな戒律にも対応できる準備を整えた食堂など、この日本ではそうそうお目にかかれるものではありません。幡ヶ谷のJICA食堂で私は、常時20種類以上あるという豊富なメニューの中から、確かアフリカのどこか、聞いたことのない国の郷土料理を選びました。トマトをベースにしたその料理自体は大変印象的な美味しさだったのですが、肝心のアフリカに対する知識もその国に対する理解もまるで皆無だった自分に対して、つい食傷気味になってしまうのでした(笑)。
JICA東京館内案内 食堂
http://www.jica.go.jp/tokyo/office/shisetsu/restaurant.html
そのJICA食堂が関西では神戸にあり、私は日本に帰国するたびに機会を見つけては駆けつけています。ここは幡ヶ谷のように世界中の料理を年中アラカルトで取り揃えている訳ではない代わりに、「月替わりエスニック料理」と題して毎月違う国の料理を紹介しているのが特徴です。その月にその国の料理が選ばれる際には、何かその国の記念日などが絡んでいることが多く、月替わりで異国の情報を学べるというのが嬉しい限りです。ちなみに、私が一時帰国してきた今年8月のエスニック料理は「ベトナム風つけ麺」(下写真)で、これは今年が日本ベトナム国交樹立40周年であることと関係しているようです。
こちらは「ブンチャー」というお料理です。東南アジアでは一般的である米麺を、「フォー」のような汁そばのスタイルではなく「つけ麺」のスタイルでいただくという、ハノイの名物料理だそうです。自分の手でちぎった野菜やパクチーがタップリ入り、ナッツやレモン汁で味を調えたという漬け汁は、連日の猛暑で苦しんでいた当時の神戸の人々にとって福音とも言うべき、夏バテにドンピシャリの栄養学的内容です。この酸味とスパイスが効いた漬け汁に「ブン」つまり米麺(ビーフン)をタップリ漬けてすすると、パクチーの香りが広がってきます。さらに付け合わせとして、以前このコラムでも取り上げたことのある「バインセオ」(ベトナム風野菜のお好み焼き)(→宮川俊二さんの「嗚呼!! 涙メシ」に思う…ベトナム料理「バインセオ」は転機の味!)、さらにデザートとして「チェー」(冷やしぜんざい)が添えられているのも、かつての大食いベトナムロケにも同行したオラ君にとっては嬉しい限りでした。同食堂の食事は全て、ドリンク(コーヒー、紅茶、ウーロン茶)飲み放題が無料でついてきます。エスニック料理は700円という手ごろな価格もあり、どの月も自信を持ってオススメできます。
JICA関西食堂
http://www.jica.go.jp/kansai/office/restaurant/
(10月9日が独立51周年ということで、10月のエスニック料理はウガンダ料理だそうです)
3) 名古屋メシなのに「台湾ラーメン」!自慢の黒酢が効いた上海湯包小館「台湾ラーメンセット」の実力
「台湾ラーメン」という名前を聞いたことのある方は多いかと思いますが、このメニューが実は名古屋発祥の正真正銘の「名古屋メシ」であることをご存じの方はそれほど多くないかもしれません。かつて、2012年秋の『元祖!大食い王決定戦』の二回戦は「名古屋メシ7種60分勝負」でしたが、その際の食材としては味噌煮込みうどん、味噌カツ、ひつまぶし、あんかけスパゲッテイ、天むす等が出てきたものの、残念ながら台湾ラーメンの出番はありませんでした。このラーメン、元々は1960年代に名古屋・今池にある「味仙」(みせん)という台湾料理店がまかない用メニューとして独自開発したものが、1980年代の激辛ブームに乗って全国に広まったものでした。もっとも、「みせん」と言われて私が思い出すのは、実はラーメンではなく広島は宮島にあるモンキーセンターだったりするのですが…(あちらは「弥山」と書いて「みせん」と読む)。
さて、つい先月名古屋に出張した際に偶然入ったのが、「上海湯包小館」というレストランでした。ここは、愛知県下に13、東京に3の合計16店舗を展開する中華料理のチェーン店であり、主力商品は上海発祥の点心「小籠湯包」(シャオロンタンパオ)に四川料理「酸辣湯麺」(スーラータンメン)、そして北京ダックだそうです。今回は秋の限定メニューとして「台湾ラーメンセット」があったので、早速注文してみました。
オラ君が右手をタッチしているニラと肉味噌タップリの台湾ラーメン、左手の先には同店名物の小籠湯包、写真右端にはこれまた同店定番スイーツの杏仁豆腐が並び、このセットで1280円です。このお店の台湾ラーメン、今まで食べたどの台湾ラーメンとも異なる、かなりオリジナルな味でした。通常の台湾ラーメンば”唐辛子タップリの激辛”が相場と思っていましたが、ここのお店のは激辛ではなくピリ辛の中に同店自慢のオリジナル黒酢の味がかなり効いているのです。このお店では点心につけるタレも黒酢7対醤油3であり、酸辣湯麺や酢豚にもこの黒酢が使用されています。この黒酢の味には何とも言えない上品さがあり、その独特の食後感はリピーター続出必至という感じでした。
このお店、東京の3店舗は「銀座三丁目店」「西銀座店」「アトレ亀戸店」ですので、東京に行く機会があれば是非また訪れてみたいと思います。
今年の『元祖!大食い王決定戦』の海外ロケがどこだったのかは知りませんが、来年以降は是非とも「台湾」を候補にあげてほしいと、何の縁故もありませんが勝手に強力プッシュしたくなってしまった私とオラ君でありました。
上海湯包小館 店舗案内
http://www.fiverecipe.co.jp/index.html