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金曜日

Dr.片山晴子

高校野球取材や大食い番組等のメディア出演を行う東京大学医学部医学科卒の脳神経外科認定専門医の医学博士。ドイツ在住。
2013/06/07

私がクロアチア語にハマり始めた理由…次々見つかる日本語との思わぬ類似点!

帰国子女は語学が得意だと思われがちですが、私の場合は元々さほど語学そのものに執着する性格ではなかったので、今も特に英語では悪戦苦闘が続いております。ドイツで小・中学校時代を過ごしているためドイツ語は問題ないのですが、日本に帰国して英語の授業(←私のころは英会話とはかけ離れた”受験英語”しかなかった)が始まってからというもの、ドイツ語と英語が下手に「似て非なる」言語という紛らわしさも手伝い、授業にうまく適応できず、高校の頃にはすっかり英語嫌いになっていました。今の仕事でも、世界共通語としての英語を使う(使わざるを得ない)ものの、何せ英語そのものを好きになれないものだから、上達もイマイチなようです。同じ外国語でも、比較的短期間のうちにそれなりに上達したフランス語との差は私の場合は歴然で、やはり「好きこそモノの上手なれ」は真理であるようです。

その点、クロアチア語とはどうやら相性が良いみたいで、今年のフィギュアスケート欧州選手権観戦のため(→クロアチアの中の日本(1)…「欧州選手権inザグレブ」新ヨーロッパチャンピオンは羽生結弦選手のチームメイト)、初めてクロアチアに足を踏み入れたその瞬間から、もうクロアチア語にハマりまくりです(笑)!それも、クロアチア航空に搭乗した際に聞こえてきた、「ドーブロ・ユートロ」という挨拶が火付け役となりました。

 

「ドーブロ・ユートロ(Dobro Jutro)」は「おはよう」の意味で、ロシア語の「おはよう」である「ドーブロィ・ウートロ」とソックリです。ロシア語は二言三言しか知りませんが、「ドーブロィ・ウートロ」は前から知っていたので、クロアチア語の挨拶がそのまま理解できたことが妙に嬉しく、「これは勉強する価値アリかも!」と一気に意欲が湧いてきたのでした(笑)。クロアチア語もロシア語も同じスラブ言語であり、「似て非なる」という点での注意は必要なものの、クロアチア語を勉強するとそのままロシア語の勉強も兼ねていることになるというのは、クロアチア語学習者にとっては嬉しい副次効果です。

上の画面で出てくる「Hrvatska」(フルバツカ)とは、クロアチアの正式名称です。これは、日本では日本のことを「日本」といい、英語圏では「ジャパン」というのと同じ話であり、「Hrvatska」が「日本」に相当することになります。上の写真はクロアチアの朝の情報番組をパチリと写したものですが、「Dobro Jutro Hrvatska」なるタイトルは、日本に置き換えればまさしくNHKの朝のニュース番組「おはよう日本」そのまんまではありませんか!放送局のネーミングセンスが近いという意味では、まさに奇遇という他にありません。この調子なら、国民性も似ているのでしょうか?周囲に聞いてみたところ、クロアチア人の特徴として「長時間労働に強い」(実際キオスクなどの営業時間が長く便利)と「真面目・勤勉」(しかも優秀な人が多い)という例を挙げる人が多いところを見ると、日本との相性がドンピシャなのは間違いなさそうです。これは、クロアチアのお隣のボスニア・ヘルツェゴビナ出身で、「オシム語録」などでも知られるイビチャ・オシム元サッカー日本代表監督を思い浮かべれば、なんとなく分かるような気もします。

さて、クロアチア語で次に「キターーッ」と思ったのが、コチラ↓。

 

これは、以前のコラムに出てきたドイツ資本の大手スーパーマーケット”LIDL”の入り口です(→祝!ついにEU入り決定!…欧州連合の一員としてのクロアチアの前途)。いや、入口と出口が並んでいる、と言った方がよいかもしれません。さて、ここで問題です。右には「ULAZ」、左には「IZLAZ」と書かれた自動ドアがあります。英語は一切ありません。さぁ、みなさんはどちらのドアからお店に入りますか?

クロアチアは右側通行だから、右のドアから…!と考えたアナタ、正解です。右のドアの手前に足ふきマットみたいなのが置いてあるのに左にはないから、右のドアが入口…と考えたアナタも正解です。さらには、「とりあえずドアの前に立ってみる。ドアが開いた方が入口」…でも、もちろん正解です。ただ、この2つの単語はそれこそ空港でも電車でもスケート場でも美術館でも、どこでも目にする再頻出単語なので、これくらいは覚えたいところです。ということで、何とかこれを憶える方法はないかとアレコレ考えたら、まさに日本人にドンピシャの暗記術を思いつきました↓:

「IZLAZ」(イズラズ)→出ず(いず)+ラズ→出口
「ULAZ」(ウーラズ)→うーッ(お腹抱えてうずくまる感じ)+ラズ→内側に入る感じ→入口

いかがでしょう?!こじつけっぽかったですが、「イズ」と「ウー」の日本語的な語感そのままで正解にたどり着けるというのは、ちょっと感動モノでした。「出ず」ならぬ「iz」はこれ単独でも英語でいうout ofまたはfromに相当する前置詞で、「私は日本から来た」は「ヤ・サム・イズ・ヤパナ(ja sam iz Japana)」となり、対する「うーッ」ならぬ「u」は英語ではinやatに相当、「私は日本にいる」だと「ヤ・サム・ウ・ヤパン(ja sam u Japan)」となります。また、「話す」という単語はクロアチア語で「ゴヴォリティ(govoriti)」と言いますが、これに「出ず」ならぬ「iz」をつけると「イズゴヴォリティ(izgovoriti)」、つまり「発音する」という意味になる…といった具合に、応用範囲も広いです。

以前のコラムでは、「数の数え方が同じ」ということも取り上げましたが(→日本語とクロアチア語の思わぬ共通点…「数の簡潔性」と『九九』は東洋の誇る文化遺産?!)、日本語とクロアチアにはこの他にもチラホラと、奇妙な類似があるようです。ザグレブ市内やスケート場でよく耳にした単語に「スベ」(sve)というのがありましたが、これが「全て」「全部」という意味だと知ったときには驚きました。さらに、フィギュアスケートの会場でこれまたよく耳にした「さあ、行こう!」という意味の、英語で言えば「レッツゴー!」(Let's go!=let us go)に相当する掛け声が、「出でも!」ならぬ「イデモ(Idemo)!」というのに至っては、笑いを通り越して感動的ですらありました。ついでに、小銭(コイン)のことを「小判に野蜂」ならぬ「コバニ・ノバチ(kovani novac)」という、なんていう、はじめは冗談かと耳を疑ったようなお茶目系なのもあります。

それにして、まだ勉強し始めたばかりだというのに、ネタかと思うような(笑)偶然の類似がゾロゾロと出てくるところをみると、今後もまだまだ新たな発見が続出しそうな予感でワクワクしてきます!。ということで、今後も笑える暗記術を考案しながら、クロアチア語を楽しく続けていきたいと思います。

最後に教材について。日本の書店で語学コーナーを覗いてもクロアチア語の本にはなかなかお目にかかることがないのが残念です。その点、ドイツにはそこそこ教材があるのがありがたいです。今使用しているのは上写真の左側にある赤いノートにCD2枚が付属した「Einstieg kroatisch」(クロアチア語入門)という教材です。教材付属のCDはiPodに入れて日頃から持ち歩いて聞いています。右は、クロアチアのザグレブで購入した英語-クロアチア語、クロアチア語-英語の双方収載のミニ辞書です。前回のザグレブ滞在時は全くクロアチア語ができず、すべて英語で通しましたが、EU加入も間近なクロアチアですし、次回旅行で訪れることがあれば是非とも「ドーブロ・ユートロ!」と元気に挨拶しながら、堂々と「ULAZ」から入って「IZLAZ」から出てみたいと思っています。

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