大食いベトナムロケで遭遇した面白いモノ大集合!(4)…ドイツの大手家電量販店と一字違いのソックリ店!「メディアマート」
昨年3月上旬に行われた『元祖!大食い王決定戦in Vietnam』のベトナムロケでは、こんなこともありました。ある朝、部屋のテレビをつけて支度していたら、このようなCMスポットが流れてきました。これを見てビックリ仰天、腰をぬかした私は、早速テレビ画面をデジカメでパチパチ撮りはじめたのでした。
そのCMとは、ベトナムの家電量販店「Media Mart」のものでした。以下のような流れで、にぎやかな音楽に合わせて次々と商品が紹介されていきます。
背後に流れるのは、「サムスンの電子レンジが、安~い!」というナレーションでしょうか?(←言葉が分からないため、あくまでも想像)
こちらは「DVDプレーヤーも、こんなに安~い!」といったところでしょうか?(しかし、メーカー名が”SANAKY”って、SANYOとAKAIとSONYを足して3で割ったような名前なのは、いかがなものか!と画面にすかさず突っ込んでみたりする)
「♪冷蔵庫にテレビに電器ケトルにデジカメ…これぞ夢の電化製品ライフ!」(←と言っているのかどうかも不明)
そして最後にこのロゴです。↓
このロゴ、ドイツで生活する者なら誰もが「ちょっと待った~!」と口を挟みたくなること間違いなしです。なぜなら、このロゴ、こちらにあまりに酷似しているからです↓。
上のテレビ画面がベトナムの「Media Mart」(メディアマート)のロゴと、よく見比べていただければと思います。この写真のお店は、ドイツの超有名家電量販チェーン「Media Markt」(メディアマルクト)です。日本でいうヤマダ電機のような存在と言えばよいでしょうか。よく見ると、ベトナム版はkの字が抜けているものの、真ん中に渦のようなマークが入っていることといい、ちょっと似すぎです。最初にベトナム版を見た時は、「あれ、ベトナムにもメディアマルクトあるんだ。さすがドイツ、手広く世界に進出しているものだ」と思ったのですが、それは大いなる勘違いでした。このベトナムのメディアマート、ニセモノの疑い濃厚です。
ということで調べてみました。ドイツのメディアマルクトが著しく海外展開していることは事実です。そのホームページによると、1979年にミュンヘンで初代店舗が誕生、1987年以降はドイツ全土に展開、さらに海外店舗は15ヶ国に及ぶとあります。ちなみに、その海外進出はフランス(1989年)、オーストリア(1990年)、イタリア(1991年)、スイス(1994年)、ハンガリー(1997年)、ポーランド(1998年)、スペイン・オランダ(1999年)、ベルギー(2002年)、ポルトガル(2004年)、ギリシャ(2005年)、スウェーデン・ロシア(2006年)、トルコ(2007年)、中国(2010年)の順であり、2012年時点でこれらの15ヶ国に600以上の店舗があります。なお、中国のメディアマルクトの現地名称は「万得場電器」で、全7店舗がいずれも上海市内にあります。
そして、ホームページのどこをどう読んでも、メディアマルクトの海外展開の中に、ベトナムの名はありません。当然、メディアマートもカウントされているはずがありません。ついでにベトナムのメディアマートのホームページ(http://www.mediamart.vn/)も見ましたが、ここにはベトナム語表記しかなく、英語表記が一切ありません。
あきらめかけたところに、今度はこのようなページを見つけました。
ASEAN ICT Emall – MEDIAMART VIET NAM-
やっと、メディアマートに関する英語で書かれた説明にありつくことができました。このサイトには、「メディアマート株式会社は2007年11月5日にハノイにて設立され、2008年1月1日に電化製品・クーラー・家庭用品・IT・ハイテク機器の販売店をオープンしました」「国産や海外ブランド(シャープ・LG・サムスン・東芝・パナソニックなど)の商品を多様かつ豊富に取り揃え、熱心かつ思慮深い当店の若きスタッフが、皆様の最善の選択をお手伝いします」といった紹介文が載っています。COMPANY PROFILEには「メインマーケット:アジア」「雇用:101~500名」「売上高:100万~250万アメリカドル」などの表記もあります。やはり、ドイツのメディアマルクトとの資本関係は全くないようで、似て非なる会社のようです。
それでも、唯一似ている点があるとすれば、賑やかで楽しいコマーシャルでしょうか。YouTubeを見ると、ベトナムのメディアマートのコマーシャルは随分たくさんアップロードされています。(以下は一例)
これと雰囲気が似ているスイス版のメディアマルクトのコマーシャルも、参考のためご紹介します↓。お楽しみいただければ幸いです。
海外のCMというのは、言葉が分からなくても意外と楽しめるものです。今後も海外ロケや出張の機会があれば、是非ともまた面白いものに出会えることを期待しつつ、チェックを続けていきたいと思っています。