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金曜日

Dr.片山晴子

高校野球取材や大食い番組等のメディア出演を行う東京大学医学部医学科卒の脳神経外科認定専門医の医学博士。ドイツ在住。
2012/02/10

日常の中の大食い的風景(6)…1年5ヶ月ぶりの帯広「はげ天」

最近、帯広へ出張する機会がありました。時は一月下旬、ちょうど強烈な寒波が日本列島を襲い、”北海道の岩見沢でドカ雪!”という報道が出始めた頃で、私が到着した時の帯広も気温がマイナス18度と、業務用冷凍庫かと思うようなハンパない寒さでした。到着がちょうど晩御飯の時間だったため、なにを食べようかと街をさまよい歩き始めた私ですが、このような屋台街に遭遇して何だか妙なデジャヴを感じ、思わず足を止めたのでした。

 

帯広駅から徒歩5分、おなじみの岩手放送のオラ君(毛皮着用!)の背後に伸びる屋台通りである「北の屋台」は、この日は日曜日で閉まっている店も多く、人も少なく残念でした。それでも、私は咄嗟に思い出しました。ちょうど、このオラ君のいる場所のやや後方の雪の積まれたあたりで、2010年8月29日に『元祖!大食い王決定戦』(TV東京)の準決勝、「帯広名物・豚丼45分勝負」は行われたのです。ちなみに、その当時の写真を探したところ、ありました。↓

 

こちらの写真は、恒例の「食材バラシ」(大食い珍道中(2)~業界用語編(前))、すなわち司会者が”準決勝の食材はコレだぁ~っ!”と叫び、食材提供の店主が食材を持ってくる…という、あのカットを撮り終えた後、本番開始まではまだ間があるので、セットに開始時刻の告知を掲示したまま選手とスタッフが一旦引き上げた時の様子を撮ったものです。夏場なので当然ながら雪もなく、背後の店のお客さんの服装の夏らしさが、ビールの美味そうなイイ雰囲気を醸し出しています。そして、上に戻って今年の写真をもう一度見返してみると、店の外装が冬仕様になったのと、右側手前に店舗の建て増しがあるようにも見え、この場所にも一年半近い歳月とともに移り変わりがあったことがうかがえます。

さて、2010年秋の準決勝で食材である豚丼を提供して下さったのは、そのすぐ横に本店店舗を構える「帯広 はげ天」さんでした。帯広市が市制を施行したのが昭和8年であり、その翌年の昭和9年に創業した「はげ天」は、文字通り帯広市の歴史と共に歩んできた老舗と言っても良いでしょう。

 

こちらの写真は、当時大食いで使用された食材の豚丼です。大食い番組の宿命として、競技の終了後には用意した食材が必ず余ってしまうものなのですが、多くの場合それはそのままスタッフ一同の食事となります。その際、食材提供のお店が御好意でこのように容器包装して下さることが多く、有難いことだと感謝の念を抱きつつ、ロケバスの中で美味しく頂いたことを思い出します。

あれから実に1年5ヶ月、奇しくも出張で再び通りかかるチャンスを得たからには、再びあの豚丼を賞味しないわけにはいきません。日曜定休ということで「帯広はげ天」には後日、平日の夜にうかがいました。前回の大食いロケ時はお店の中には入っていないため、今回が初めてのお店訪問となりました。

メニューを広げると、豚丼といっても、950円の「豚丼」と1260円の「豚丼(特)」があります。ハテ、大食いで使用したのはどちらだったのか?その詳細を聞くため、「大食い番組のドクターをしていた者です」と私は自己紹介をせざるを得なくなりました。すると、即座にお店の方が調べてきてくれました。

「大食い競技のときは、上に乗っている豚肉が3枚だったそうです。ちなみに、お店で出す普通の豚丼のお肉は4枚、(特)豚丼の場合は6枚乗っています」

さらに、ロケの際にお会いしたような気もする、同店の三代目店主もすっとんで来てくれました。

「白衣を着ていた方ですよね?いやいやお久しぶり!」(白衣は医者なら当然という説も…笑)
「あの後、東日本大震災で大変なことになったんですよ。当店は元々、台湾やシンガポールなどの海外からの団体予約が多かったのですが、震災後に一斉キャンセル!半年間、全く客足が戻らなかった」
「最近それがようやく戻ってきて、今は7~8割程度まで客足が回復してきたところ」

なるほど、色々あったようです。さらに、この三代目店主、実はサッカーの競技歴の長い方だそうで、あのなでしこJAPANの佐々木監督の大学サッカー部時代の直系の後輩にあたることなど、楽しい話も次々と飛び出し、私は満腹になりながらホテルへの帰路についたのでした。

最後に蛇足ながら、私が食べたのは果たしてどの豚丼だったのでしょうか?正解は下の写真の通りです。

 

ボリューム満点のジューシーで肉厚な豚肉が最高です。写真であらためて見ると、大食いの時よりも肉が厚いような気がします。1260円というお値段を大きく超える満腹感がハラとココロに残ったことは言うまでもありません。また、写真右上に写る小冊子は、各テーブルに備え付けられた「はげ天一代記」という、波乱万丈・七転八起の人生を送った初代店主の自叙伝で、こちらも思わず食い入るように読みふけってしまう実に興味深い読み物でした。帯広に来ることを「来帯」、帯広に帰ることを「帰帯」と呼ぶこともこの本で初めて知りました。ということで、皆様も「来帯」のあかつきには、是非とも「帯広はげ天」のノレンをくぐってハラとココロを満たしていただければ幸いです。

<参考サイト>
郷土料理・天ぷら・豚丼の<はげ天>

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