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金曜日

Dr.片山晴子

高校野球取材や大食い番組等のメディア出演を行う東京大学医学部医学科卒の脳神経外科認定専門医の医学博士。ドイツ在住。
2010/08/20

大食い血液型学(5)…予選レベルでは特定の傾向なし

先週は、『元祖!大食い王決定戦』(TV東京)の本選に登場する選手の血液型を見ると、近年はO型の占有率が上昇してきている、つまり「大食いO型全盛時代」の到来を感じさせる…という話をしました。しかし、それはあくまでも本選レベルの選手の話であり、その人数の絶対的な少なさもあり、多分に偶然の要素に支配された分布の偏りである可能性が否定できません。では、そのことを立証するためには、次はどんなデータが必要でしょうか…と考えると、当番組の予選に出てくる選手たちの血液型を聴取することがポイントになります。つまり、予選レベルの選手にまでターゲットを広げ、母集団(サンプル数:いわゆる”N”)をより大きくすればするほど、その血液型別構成比は日本の血液型別人口比であるA:O:B:AB=4:3:2:1に近づいていくのではないか…という仮説を立てて、それを検証することが次のステップとなります。

ということで、今回は、今年の5月22日~23日に行われた女性対象の奈良・福岡予選及び男性対象の予選である福岡男祭り、5月29日~30日に行われた仙台・札幌予選及び札幌男祭り、さらに8月7日に行われた名古屋男祭りの七大会において渉猟し得たデータを提示したいと思います。

まず、今回の予選のうち、奈良・福岡・仙台・札幌で行われた女性対象の新人戦四試合に参加した全83選手の血液型別人数をグラフにしました。

 

不明選手6名というのは、実際に自分で血液型を把握していないケースと、ロケスケジュールのタイトさゆえに聴取時間が確保できなかったケースが含まれています。ただ、このグラフを見れば既に分かるように、N(サンプル数)を増やせば血液型構成比はバラつき始め、4:3:2:1という日本全体での血液型別人口比に見事に近づいています。

次に、男性のみの予選である福岡・札幌・名古屋の三大会に登場した全67選手のデータを提示します。

 

(ここでの不明者は一名)

ここでも、サンプル数を大きくすることで、その構成比が4:3:2:1に近づくという現象がみられます。参考までに、上記の男女別データを合算した場合の血液型構成比はA:O:B:AB=3.7:2.8:2.3:0.8 (不明0.4)となり、若干B型が増えるというトレンドはみられるものの、特定の血液型への偏りはほぼみられないと結論づけることができます。

以上から、「大食いにはO型が多い」という命題はあくまでも近年の本選参加選手に限った現象であると言えそうです。自薦他薦を問わず、一応は「大食い自慢を誇る」ということが参加条件である当番組の予選ではありますが、このレベルではどうやら、特定の血液型が有利になる傾向は見られないようです。

しかし、そもそも血液型って何なのでしょうか。そして、その違いは一体何を指し示すのでしょうか。それについては次回に続きます。

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