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金曜日

Dr.片山晴子

高校野球取材や大食い番組等のメディア出演を行う東京大学医学部医学科卒の脳神経外科認定専門医の医学博士。ドイツ在住。
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2007/11/09

2007年9月30日放送「元祖大食い王決定戦in Bali」を振り返る(1)

大食い界きっての理論派!ジャイアント白田- 

私がジャイアント白田こと白田信幸君に初めて会ったのは、2005年秋の「元祖大食い王決定戦」本戦前の健康診断。彼の健康状態について少し突っ込んだ話をしました。この時点ではとにかく大食い云々は置いといて、まずは自分の体を優先してもらいたかった。ロケ終了後、ロケバス車内で揺れがひどい中、私が『紹介状』を書いているところを、当時まだ医大生だっ た射手矢侑大君がじっとみつめていた様は、今思い返しても、一体何の番組のロケバスなのかわからないシチュエーションでした。

このロケでの白田君で最も印象が強かったのは、
彼の体格上のアドバンテージをも凌駕する、クールな理論派を公言する姿でした。その時私はまだ2度目の大食い番組帯同経験で、前の回(山本卓弥初優勝)の参加者の面々はあまり手の内を公言するタイプではなかったので、白田君の言動は驚くべきものだったのです。「当落ラインは何杯、優勝ラインは何キロ」「前半のペースは1分いくら」食材の特性、温度、室温、ロケバスやスタッフの配置に選手の席順etc.・・。初めは、「何言うとんかいな、このお方は?」「こりゃ、えらい世界に来てもーた」と、聞くこといちいちカルチャーショックでした。白田君は非常に明確な『勝利のストラテジー』をお持ちの人物でしたし、当然とはいえ、そういった話は医学書のどこにも載っていない世界なのです。

こんな書き方すると、
白田君以外は非理論的なのかと誤解されそうですが、そうではなく、皆様それぞれに勝利に向けて戦略的に訓練されています。ただ、白田君は作戦を簡潔明瞭に言葉にするのが上手なのです。そして、こちらから聞けば気軽に隠し立て無く教えてくれます。少しでも疑問に思うことがあれば、私はすぐロケバス最後列の白田君の隣の席にすわるようになりました。まるで「白田塾の塾生」です。酒ではなく、窓を流れゆく景色をサカナに、彼の意見や経験談を通して、大食い選手側の理論を吸収できたのは、大変貴重な経験でした。

2007年秋、私の「大食い先生」白田君が引退すると言う。これは私にとってもちょっとした事件でした。信頼していた超優秀な家庭教師に「来週からもう来れません」と言われたような話ですから。だからこそ、今大会できっちり白田君から色々吸収しておかなくてはいけなかったのですが、ここで問題発生!何と白田君、大会前日に風邪を引いてしまったのです。ロケ初日からバリでの準々決勝あたりまで、ずっと風邪薬やらノド飴やら、風邪のケアに明け暮れ、大食いレクチャーはすっかり遠のいてしまいました。

そして迎えた大食い選手権決勝。
南緯8度の強烈な直射日光の中という前代未聞の過酷な舞台の上で、ラーメン対決は始まりました。