大食い政治学(2)…マカオから見た政権交代
2009年8月30日に日本で第45回衆議院議員選挙の投開票が行われている間、我々『元祖!大食い王決定戦』(TV東京)の出場選手ならびに番組スタッフは、番組撮影のためマカオ(澳門Macau)に滞在中でした。そして、マカオにいながらにして日本のNHKの選挙速報をリアルタイムで見る…という稀有な機会に恵まれました。滞在先の「ザ・ベネチアン・マカオ」は全室がスイートルームという一大リゾートで、どの部屋にも超豪華な特大の液晶テレビが備わっており、スタッフ一同すっかり部屋にこもって、ゆったりと選挙速報番組を鑑賞していたようです。
テレビから流れる各国の放送を見る限り、この選挙に対する世界の関心度は、大変高かったようです。普段、海外のチャンネルで日本の話題を見聞きすることが非常に少ないだけに、今回の選挙がほぼ全てのチャンネルで取り上げられていたのは驚きでした。といっても、多少の温度差はありました。ドイツ(Deutsche Welle)やフランス(TV5 Monde)、スペイン(tve)といった欧州の放送局は、鳩山由紀夫・現首相のアップとともに、「歴史的な政権交代」として、どちらかというとサラリと伝えており、キャスターの声のトーンも低くて落ち着いた感じでした。

(ドイツ・Deutsche Welleの報道番組に登場する鳩山由紀夫・現首相のアップ。日本の選挙結果と政権交代を伝えるニュースの画面)
それがアメリカ(CNN、FOX)の場合、かなり興奮気味なレポートになっていたのが対照的でした。自由の国の女性リポーターは、まさに唾を飛ばしながら異様な早口でまくしたて、それをスタジオのキャスターもまた、独特の大振りなジェスチャーで受けるというものです。ヨーロッパ諸国の報道が「解釈を盛り込まず、淡々と出来事を描写する」というスタイルであるとすれば、アメリカの報道は「踏み込んだ解釈のオンパレード」だったと言えましょうか。一通りチャンネルをザッピングして聞き取れた彼らの主張は、「変化を嫌うはずの保守的な日本人が、ここまでの変化を起こすとは信じられない!」という驚嘆あり、「いやいや、戦後の日本の180度の変貌もドラスティックだった。今回はそれの再現なのだ!」といった一風変わった反論ありの、まさに喧々諤々でした。多少の警戒感を漂わせつつも、基本的にはショーアップされた政治ドキュメントで、その番組構成にアメリカというお国柄を垣間見たような思いがするのでした。
それが、中国系放送局になると、さらにガラリと雰囲気が変わります。中国語は全く出来ない私ですが、漢字だらけのテロップを見れば、どんな内容なのかは日本人であれば何となく分かります。また、新聞も購入してみたものの、私の貧弱な中国語力では埒があかないため、番組に帯同する現地コーディネーターの方に文章を訳してもらいながら読み進めたりもしました。こういうとき、日本と中国が「漢字」という文字を共有していることの威力をひしひしと感じます。
それでは、中国の報道は、他国と比較してどう違ったのでしょうか。来週はその点について、マカオ・ロケでの体験を基に具体的に説明します。





